以下の構成です。
目次
1章 解釈の視点 ー同じルールでも人によってとらえかたが違う
2章 事実認定の視点 ーそれは事実なのか、それとも意見なのか?
3章 評価の視点 ー上っ面だけを見て、的外れなことを語っていないか?
4章 結論の視点 ー即断・即決できる人は多いが、熟考できる人は少ない
5章 主張を読解する視点 ー言葉の裏にある相手の意図を見抜けるか?
6章 反応する技術
私が気になったエッセンスをご紹介します。
「なぜそのルールができたのか?」を考える
例えば公共の場所での携帯電話使用禁止。これを文字通り捉えるなら、通話もスマホを使っての検索も、すべて禁止となります。これを「文理解釈」と呼ぶそうです。一方でなぜそのルールができたのかを考えるのが「目的論的解釈」。図書館での携帯電話禁止とあった場合、迷惑なのは通話をするという行為、静かな場所で本を読んでいる人の邪魔をしてしまっています。しかしながら、LINEをしたり、ネットで検索をするのであれば誰にも迷惑をかけていません。この他にも私たちは普段いろいろなルールのもとに生きていますが、会社のルールでもなんでも、ルールの字面だけを追うのではなく、そのルールが制定された理由を考えてみたいですね。
サイレント・マジョリティという言葉があります。多くの人はその本をいいと思ったとしても、その本や著者がいかに素晴らしいかをいちいち公表したりしません
Amazonのレビュー、食べログの評価、そういったものを参考にされる方も多いと思います。私もよく使っています。まったくあてにならないというわけではないですが、サイレント・マジョリティがいるということは覚えておきたいですね。レビューはあくまで二次情報。自分の評価は必ず一次情報にあたって、二次情報も参考にしながら自分の考えを深めていく、これがレビューサイトとの上手な付き合い方ですね。
議論の過程を推測する
日常生活の中では結論を出すためのプロセスを見たり聞いたりすることは少ないです。
それでも結論を突きつけられることがあるわけですが、どんなプロセスを経たのか想像力を働かせて考えてみることが重要と著者は言います。こうすることで結論に含まれるメッセージを読み取れるというメリットがあります。
SNSを利用して、信頼関係を築く
SNS時代だからこそ、SNSは無為だと一方的に評価してしまうのではなく、ツールとしてうまく付き合うことが求められています。SNSへのリアクションを通して熟考力を身につけられるとのこと。感情で反応してしまうのではなく、熟考した上でSNSにリアクションする、これがコツです。
以上、いかがでしたでしょうか。情報が溢れる中でいかに熟考していくか、とても参考になったのでぜひみなさんも読んでみてください。