今日ご紹介する本はこちらです。『残酷すぎる成功法則』
タイトルだけ見るとなんともチープな感じがしますが、中身はけっこうしっかりしています。
これまで様々語られてきた(人生の)成功法則について、それぞれエビデンス(科学的根拠)があるかどうか心理学・行動科学の論文・著作で調べたり、著者・学者にインタビューして検証したという、けっこう学術的な内容になっています。
内容紹介
『言ってはいけない』の橘玲が太鼓判!
「この本が厚いのにはワケがある。
成功理論の新しいスタンダードと言っていいだろう」早くも8万部突破!!!(電子書籍含む)
世の中のありとあらゆる「成功ルール」を検証した全米ベストセラー。
あなたがこのままではダメになる理由とこれからうまくいく方法、
ぜんぶ最新の証拠(エビデンス)をつけて教えます!◎あなたは成功者の実像を間違えていませんか?
・成功者は優秀?――NO! アメリカの大富豪の大学での成績はよくない
・成功者は社交的?―― NO! 第一線の専門家やトップアスリートの9割は「内向的」
・成功者は健康?―― NO! シリコンバレーの成功者の多くは精神疾患スレスレ◎最先端の「成功サイエンス」を知っていますか?
・世界を変えるのは、あなたの「長所」ではなく「欠点」
・自信より大切な「自分への感情」とは?
・10年前には存在しなかった新しい「巨大ストレス」と予防法アダム・グラント、ダニエル・ピンク・・・有名作家がこぞって絶賛!
「ニューヨーク・タイムズ」や「ウォール・ストリート・ジャーナル」で
何度も記事が引用されている「米最重要ブロガー」衝撃のデビュー作!2017年上半期、米アマゾンが選ぶ「ベストビジネス書」の1冊にも選定!
メディアで続々紹介! 大反響!
「読売新聞」2017.12.18夕刊(ベストセラー怪読)/「毎日新聞」2018.1.3(ブックウォッチング欄)/
「週刊ダイヤモンド」2017.11.25号/「週刊新潮」2017.11.30号/
「日本経済新聞(ランキング情報欄)」2017.11.25/「現代ビジネスオンライン」2017.11.4/
「Forbes JAPAN」2017.12.3/「ビジネスブックマラソン」2017.10.23SNSでも賞賛の声続々!
“ここ何年かで読んでいて一番ためになった本”
“個人的に2017年で最高の本でした。10回は繰り返して読もうと思っています”
“エピソードが面白すぎて読み始めたら止まらない”
- 作者:エリック・バーカー
- 出版社:飛鳥新社
- 発売日: 2017-10-25
誰でも経験があるが、何かがうまく機能しないと、人はイラついて怒りだす。だがときどき、私たちは好奇心を掻き立てられ、アリスがウサギの穴に落ちていくように謎解きにとり憑かれ、問題の”手ごわさ”が面白くてたまらなくなる。さながら難事件を解明する探偵のように。経済学者タイラー・コーエンが、個人のストーリーは、人生のごたごたをろ過するフィルターだと指摘したように、ゲームは、一連の活動に重ね合わせる枠組みのようなものだ。それによって、ただ退屈そうに見えた活動が俄然面白く、やりがいのあるものに思え、ときにはやみつきになったりする。しかも、たったいくつかの要素が、納税深刻を愉快な毛いけに帰る、その一つは「認知的再評価」と呼ばれるもので、簡単に言えば、「起こっている事柄に関して、味方や発想を変えたストーリーを自分に語りかける」ことだ。たとえばなかなか食べてくれなかった幼児に、飛行機型のスプーンを与えてみたら、喜んで食べだした、なんてことがよくある。私たち大人だって、彼らとそう変わらないのだ。
面白いゲームに含まれる共通要素は、勝てること(Winning)、斬新であること(Novel)、目標(Goal)、フィードバック(Feedback)の4つだからだ。何かに対してイラつくなら、それはたぶん、この4つの様相の少なくともひとつが欠けているからだ。
- 勝てること
仕事は必ず勝てるゲームではないと思うかもしれません。それは違います。見方を変えれば良いのです。難しい商談を100%獲得することや、会社のやり方を徹底的に改めるのは無理だとしても、勝算が見込める自分なりのゲームを決め、それに取り組むことは可能なのです。 - 斬新な課題
優れたゲームには新たなステージ、新たな敵、新たな功績が用意されています。面白いゲームが決して退屈せず、逆に打ちのめされることもないように、難しいけれど難しすぎず、易しいが易し過ぎないように、絶妙なバランスが保たれていることが必要。つまり、仕事を面白くするためには、課題を加えることが大切です。没頭して、自分の痕跡を残せるように。 - 目標
勝算が見込める形でゲームを定めて、目標を脅威ではなくしてしまうことが重要。 - フィードバック
上司にゴマすりするよりも簡単で誠実に得点をあげられる方法があります。上司に働きぶりや、もっと成果をあげるにはどうすればよいか直接定期的に尋ねること。
人間の脳は、幻想と現実を見分けるのが得意てないことが、明らかにされている(だから映画はスリリングなのだ)。何かを夢見ると、脳の灰白質はすでに望みのものを手にいれたと勘違いしてしまうので、自分を奮い立たせ、目標を成し遂げるのに必要な資源を集結させなくなってしまう。そのかわりにリラックスしてしまうのだ。
つまり引き寄せの法則は効かない、ということ。目標を夢見ることが悪いことではないのですが、目標を夢見た後にはこう考えるのが有効だそうです。
「夢を実現する道のりに立ちはだかるものは何か?それを克服するにはどうすればいい?」
そこで”WOOP”の登場です。IF-THEN思考の応用のようなものですが、この考え方を実践すれば目標に対して具体的にアクションが起こせるように思います。
願い(Wish),成果(Outcome),障害(Obstacle),計画(Plan)の頭文字をとったものがWOOPです。
まず自分の願いや夢をイメージする(『素敵な仕事につきたい』)。次に、願いに関して自分が望む成果を具体的に思い描く(『Google社で事業部長として働く』)。それから現実を直視し、目標達成への具体的な障害について考える(『同社の面接を受ける方法がわからない』)。障害に対処する計画を考える(『Google社で働いていて、人事部に連絡してくれる友人をリンクトインでチェックする』)。
WOOPはとても簡単だ。そして素晴らしいのは、ただ夢に描くことと違って、理想を実現する活力が奪われないことだ。
WOOPが素晴らしいのは、グリットを必要とするときを教えてくれて、頑張り続ける意欲を奮い起こしてくれることと、断念すべきものも教えてくれるという点です。
以下は目次です。いろんなエピソードが具体的に紹介されているのでオススメです。
序章 なぜ、「成功する人の条件」を誰もが勘違いしているのか
第1章 成功するにはエリートコースを目指すべき
- もしあなたが「痛みを感じない人」だったら?
- なぜ高校の首席は億万長者になれないのか?
- 国を救った「危険人物」
- 偉大なリーダーの意外な条件
- 普通の暮らしができない天才ピアニスト
- 蘭とタンポポと「有望な怪物」
- 天才の正体
- あのクリエイティブ集団を聞きから救った”はみ出し者”たち
- あなたの欠点が世界を変える
- 実社会でどんな人でもできる「増強装置」の使い方
- 成功には「環境」と肝に銘じる
第2章 「いい人」は成功できない?
- 史上最悪の凶悪医師が告発されなかったのはなぜか
- 親切な人はこれだけ損をする!残酷な統計
- 「最も不幸せな国」の人の特徴
- ギャングが信頼関係を必要とする理由
- 海賊のマーケティング戦略と福利厚生
- 無性の英雄行為の価値はいくら
- 与える人と奪う人
- ギャンブルで「理論的に」勝つたった一つの方法
- 信頼と裏切りのゲーム理論
- 実社会で「しっぺ返し戦略」はどのぐらい有効か
- エビデンスからわかる最強の対人ルール
第3章 勝者は決して諦めず、切り替えの早い者は勝てないのか?
- スーパーヒーローに憧れていたある少年の物語
- 「やり抜く力」は本当に必要?
- 世界一過酷な軍隊シールズは「グリット」で乗り切れるか
- どんな困難も乗り越える人に「必ず共通する習性」
- パブロフの犬の実験からできた副産物
- 徹底比較!楽観主義VS悲観主義
- 極限状態で、生きる力を与えてくれるものは何か
- 「自分は死んでいる」と本気で思い込む人たち
- 子どもの将来の幸福度を予測する「正確なファクター」は何?
- 弁護士がうつ病になりやすい理由
- 「履歴書向きの美徳」と「追悼文向きの美徳」
- 私たちは表向き装う通りの人になる
- 絶対絶命の極限状態から生還した男の「ひと工夫」
- 「ゲームに見立てる」というばかげた戦略のばかにできない効果
- これぞコロンブスの卵! 「退屈」をなくせば「努力」は必要なくなる
- どんな成功法則よりも役に立つ!「面白いゲームの4つの条件」
- 「時は金なり」は間違っている
- 世界的に名誉ある研究への正体に対する、世界的に活躍する人たちの返答
- カンフー狂が切り開いた成功の道
- 生まれつき幸運な人はデータ的にいない
- 6歳児にCEOにMBAの学生・・・ゲームの勝者は?
- 「どうやってバットマンであり続けるのか?」本当に聞いてみた
- 結局のところ、いつ諦めていつ続ければいい?
- 「理想の結婚相手」を見つける理論
- 引き寄せの法則が脳におよぼす悪影響と現実を本当に変える方法”WOOP”
- トロントのアライグマになろう
第4章 なぜ「ネットワーキング」はうまくいかないのか
- 数学者のネットワークをつくった男
- 徹底検証!「人付き合いの良い人間」は得をするか損をするか
- 麻薬ディーラーも人脈が命
- あの画期的な変革社は内向的だった
- 「内気な人ならでは」のとびきりの強み
- 外交的なリーダーと内向的なリーダー
- レーダー開発の舞台裏にあったドラマに学ぶ
- シリコンバレー最高のネットワーカーに直接、秘訣を聞いてみた
- 人間の脳は仕事とプライベートをはっきり区別できない
- 大人こそ思い出せ!友達づくりの三大基本原則
- 時間もプレッシャーもかからない人脈作りの5ステップ
- 「面白い人」になる方法
- 世界を変革する者に共通の経験(あなたがそうしたいかはともかく)
- 上司ではなく「非公式のメンター」を見つけなさい
- 「危機交渉」の鉄則はこうして生まれた
- 「説明する」のは「戦争を仕掛けている」のと同じ
- なぜ「友情」が最強なのか
- 論争をなくし良い結果だけを得る4つのルール
- 「ありがとうと伝える」が科学的に必要な理由
第5章 「できる」と自信を持つのには効果がある?
- チェスチャンピオンを困惑させたコンピュータの「一手」
- 容姿が良い人が成功しやすい本当の理由
- 「見せかけ上手」の極致ゴースト・アーミー
- 自信があるフリはどこまで効果があるか
- 間違った自信の大きすぎる代償
- 無能な者より自信過剰な者が危険をもたらす
- データが警告する「権力を持ったら気を付けないといけないこと」
- 恐怖を感じない人間はどうなるか
- 「自信がない」にも二大メリットがある
- 「控えめでオープン」な大統領リンカーンの特徴的な業績とは?
- 成功において自信よりも大切な概念「セルフ・今パッション」
- アメリカ合衆国の「皇帝」
- 自信のジレンマを解決する
第6章 仕事バカ・・・・・・それとも、ワークライフバランス?
- 人並み外れたオールラウンダーからの強迫的な労働意欲
- 膨大な生産力は長時間労働から生まれるという夢のない現実
- ショック!医者の技量は「時間をかけて繰り返す」だけでは上達しない
- 「退屈な仕事」はあなたを殺すー文字通りの意味で
- アインシュタインが妻につきつけた「契約」
- 「怒り」という増強装置の光と闇
- 仕事の大成功と家庭円満は両立しないー古代ローマから現代までこれだけの証言
- 燃え尽き症候群の知られざる原因
- ボストン・コンサルティング・グループの「あり得ない実験」
- 「リラックス」と「睡眠」の最新科学
- 睡眠不足の人は性格までネガティブになる
- NASAの研究で明らかになった「昼寝」の重要性
- 休暇の注意点ー旅行の前後に働き過ぎては意味がない
- スパイダーマンとワーク・ライフ・バランス
- エレベーダー設計者は知っているーよりせっかちになり続ける世界
- 成功が「達成不可能」になった世界で、いま私たちが考えるべきこと
- 「世界のエリート」は幸せじゃない
- 「つままされる人(ピッカー)」と「選ぶ人(チューザー)」
- 人生の破滅へ一直線の「崩壊戦略」を避ける方法
- あわれな「最大化人間」になってはいけない
- 正真正銘、世界を征服した男の「計画力」に学ぶ
- ストレスを消す特効薬は「コントロール感」
- 自分の人生を選び、生きる科学的手順
- あなたは「3種類の人間」のどれになるか
結論 本当に人生を成功に導く法則は何か
目次のタイトルだけでもすごく惹かれませんか?ぜひ読んでみてください。
印象に残った結論の章の一文を引用したいと思います。
成功とは不思議で、続々と新たな成功を生む。何か一つを達成すると、それが、もっと頑張れと私の背中を押す。そして自分にとって実現可能なことの幅をどんどん広げてくれる。これができたのなら、他に何ができるだろう?ってね