第1章 エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考
賢く生きる者は、不要なものを排する ー 林語堂(作家、思想家)
より少なく、しかしより良く
「今、自分は正しい事に力を注いでいるか?」と絶えず問い続けるのが、エッセンシャル思考の生き方である。
エッセンシャル思考は、より多くのことをやりとげる技術ではない。正しいことをやり遂げる技術だ。もちろん、少なければいいというものでもない。自分の時間とエネルギーをもっとも効果的に配分し、重要な仕事で最大の成果を上げるのが、エッセンシャル思考の狙いである。
エッセンシャル思考の人の特徴
・適当に全部やろうとは考えない。トレードオフを直視し、何かをとるために何かを捨てる。
・流されず、瑣末な物事の中から、少数の本質的なことだけを選びとる。
→自分の力を最大限の成果につなげるためのシステマティックな方法
自分で優先順位を決めなければ、他人の言いなりになってしまう
優秀なひとほど成功のパラドックスに陥りやすい
第一段階:成功へと一直線に進む
第二段階:頼れる人という評判を得る。その結果、多様な仕事を振られるように
第三段階:やることが増えすぎた結果、時間とエネルギーが拡散。すべてが中途半端に。
第四段階:本当にやるべきことができなくなる。
規律なき拡大は失敗への道
人が方向性を見失う理由
・選択肢が多すぎる
・他人の意見がうるさすぎる
・欲張りの時代
とある病院で死を迎える患者たちが最後に公開していることの多くは
「他人の期待に合わせるのではなく、自分に正直に行くる勇気がほしかった」と。
何かとノイズの多い毎日の中で、いかに大切なものを選ぶか、その時に必要なのは他人の期待にあわせるのではなく、自分の心に正直であるということなのかもしれません
人生も仕事もクローゼットと同じで、必要なもの不要なものをきっちり区別する必要がある。さもなければどうでもいいことで埋め尽くされてしまいます。そこで以下のクローゼット整理法が紹介されていました。わかりやすくクローゼットに置き換えていますが、これは仕事や人生でも考え方は同じです。
■エッセンシャル思考のクローゼット整理法
1.評価する:大好きか?すごく似合うか?しょっちゅう着るか?で考える。
人生や仕事なら「これをやったら、他の何よりも重要な成果が得られるか?」
2.捨てる:いらないものは捨てる。捨てられないときはこう考える
「もしこれを持っていなければ、今からお金を出して買うだろうか?」
3.実行する:日頃から整理整頓
人生や仕事でも選び抜いた行動を実行するには習慣づけが必要【第4章】
たくさんのどうでもいいことではなく、数少ない本質的なことを全力で追及したいです。エッセンシャル思考を熟読、まとめていくことで、そのための仕組みを学び、研ぎ澄まされた生き方ができるようになりたいです。
エッセンシャル思考、それは「より少なく、しかしより良く」を貫く生き方。
それは未来へ向かうイノベーションです。